映画賞

やまもと工藝 きるものがたり 

山本宗司(袈裟、茶入袋、着物帯の仕立て師)が主宰する教室の物語。やまもと工藝の徒然
やまもとセレクトの、芭蕉布、宮古上布、久米島紬、琉球由来の生地が常時30本展示中
<< March 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>

単衣

作品名 単衣
制作者 田中玲子 さん

 

 

 

 

受講生徒コメント

日本舞踊をしているので単衣の時季の仕事の行き帰りにと思い、東レシルックにしました。その都度洗えるからと思ったのですが、絹物より仕立てるのが大変でした。


やまもとコメント

時間と手間をかけてお仕立てした田中さんらしい色合いの単衣。お袖を通した姿を拝見するのが楽しみです。化繊の反物は実は仕立てるのは難しいのです。
コテやアイロンが高温ですと溶けてしまうことがあったり、逆に低い温度では折目やキセをピシッとかけることが出来ません。絹よりも一手間、二手間 の時間がかかるのです。 何枚もお仕立てしてきた田中さんには化繊と絹の違いを手で感じられたのでしょうね。

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

葡萄えび色縞地 白鷹織お召し

作品名 葡萄えび色縞地 白鷹織お召し
制作者 K.Sさん

 

 

  

 

受講生徒コメント

山形の白鷹織を見た瞬間、シンプルな織にもかかわらず奥深く入り込んだ生地感に、素直だなと一目惚れしました。 2色しか使われていないハズなのに、じっと見ているとグラデーションの様にぼかしがあるようにも見え、何色も使ってあるかのごとく見えてくるのが不思議で、織の奥深さを感じます。 教室に通い始めて20年近くになります。80を過ぎてもマイペースで進められる横浜の縫いものの世界は、私にとってかけがえのない時間になっております。 姉からも「あなたがこんなに続くとは信じられない」と言われますが、縫物が得意だった姉の分もがんばって作ってこれたのだと思います。早くこれを着て出掛けられますように。


やまもとコメント

この白鷹お召しの特徴は、ピンと張った経(たて)の糸に、 縮れた綿(よこ)糸を織り込んで出来るねじれ現象によって奥行き感を出しています。これは機械で織ったのではな く、人が手で一本一本緯糸を織り込んでいますので、自然にランダムな強弱が生地の中に生まれるのです。何色にも見える現象はそのためで、手織りの着物の醍醐味であるでしょう。

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

木綿単衣

作品名 木綿単衣
制作者  E.S さん

 

 

 

受講生徒コメント

気楽に着られる木綿の着物が欲しくて見つけた反物です。 縫うのは全く気楽とはならず、糸こきで 地が伸びてしまい、なかなかの難物でした。 コロナ禍により途中手が止まりましたが、 先生のご指導により今回も楽しく作品を作り上げることが出来ました。 どうもありがとうございました。


やまもとコメント

衿は広衿ではなく、浴衣と同様にサッ!と気楽に着られるようにということで、たたまれた状態のバチ衿にお仕立てしていただきました。
縫った後、たまった生地と糸をなじませる作業を糸こきと 呼んでいますが、糸よりも布をおくるイメージの方が合っているかもしれません。生地をのばさないように、糸にゆるみを持たせながらなじませていく。紬や柔らかもの等、生地によって力加減もかわり、プロでも難しいものです。その難しさに気付けるのは、さすがです!

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

仕立て直した袷

作品名 仕立て直した袷
制作者 H.A さん

 

 

  

 

受講生徒コメント

20年程前に数回着たままで單笥にねむっていた物で、八掛も派手、身巾も狭かったので、数年前に洗張りに出していたので、今回八掛も地味な物と選び直し、袷でお仕立しました。縫いやすい生地で、とても楽しく進める事が出来ました。
少々派手な小紋ですが、親が準備してくれた物の一つですので 数年しっかり着用して、その後は娘用に仕立替え出来ると嬉しいてす。衿糸止め初めてやらせて頂きました。とても酒落ていて感激です。


やまもとコメント

衿を止めるためにスナップを使用することもありますが、 サビてしまったり、凸凹の跡が着物に出てしまうこともあるので、引き糸をオススメしています。大きく糸が渡っている止め方もみかけますが、やまもと工藝の衿糸は引いただけで、しっかりと止まるようにコンパクトに糸を渡し、 糸の太さやより方がポイントとなっています。 気に入っていただけて光栄です。使い心地も楽しんで下さい。

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

色無地

作品名 色無地
制作者 Y.Tさん

 

 

 

 

受講生徒コメント

義母の着物を譲り受け、少し派手な黄色の着物を相談の上、染め直していただき作成しました。初めての染めのため、どんな色になるか、不安と期待が混じる思いでしたが、長く着られそうな色に染まりました。亡くなった義母もきっと喜んでいると思います。


やまもとコメント

お持ち込みの着物の染め替えは、私共も出来上がってくるまでTさんと同様にドキドキしているのです。いくら濃い色に染めても、逆に隠れていたシミが浮き上がってくるように現れたり、指定したけれでも思ったような色にならなかったりすこともしばしば。。。

今回はとても鮮やかな黄色でしたね。写真を撮っておかなかったことを後悔しております。こんなに素敵な色に染まったので、ビフォーアフターを皆様にご覧いただきたかったです。染め替えも一つのものを永く活用するための、着物ならではの楽しみ方ですね。

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

星空柄小紋

作品名 星空柄小紋
制作者 M.M さん

 

 

 

 

 

受講生徒コメント

しみやヤケがたくさん目立っていた伯母からもらった色無地でしたが、地の浅葱色が気に入っていたので何とか着られるものにしたいと思っていました。元の色を星の様に残して濃い青緑に染めたら、本当に宇宙のようになり、満足しました。
ところが仕立てに入ってみると、印や縫い目が見えないという大問題が発生。いろいろな方向から生地の表面をながめて印を探したり、指先で触って縫い糸を確認したりと本当に目が疲れました。でも長〜いこと眠っていた懸案の着物が生まれ変わってたいへんうれしいです。帯合わせもいろいろ楽しめそうで10月が待ち遠しいです。


やまもとコメント

絹の光沢が美しい生地でしたので、深い色に染めても沈むことなく、本当に星が瞬いて見えるようですね。Mさんの思い描いていたイメージが見事に表現されていますね。やまもと工藝では絹の糸も綿の糸も、プロが使用しているものと同じ品質の糸を生徒さんにも使用していただいています。常時150色以上の糸が用意されているのですが、それでも色が合わないことがあるのです。大変苦労されたようですが、生地にぴったりの色糸があってよかったです!

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

初めての単衣

作品名 単衣
制作者 Y.Wさん

 

受講生徒コメント

地紋にカラフルな糸の入った白生地が面白いなと思い、気に入った色に染めていただきました。暑さの増す季節を涼しげに着こなせればと思い、ブルーにしました。  初めての単衣でしたが、袷と違って縫い目の粗さがよく目立つような気がして、縫い直すことも多かった気がします。どんな小物を合わせようか、単衣の季節が待ち遠しいです。
やまもとコメント

白生地ですが、カラフルな縞が特徴的な反物でしたね。このカラフルな縞が染めた時にどう見えてくるか、私共も未知数でしたので、4色試し染めをしました。それぞれに違ったカラフルな縞の趣がありましたね。オレンジ、赤、黄、ブルーと様々な色が入っていますので、帯や    帯〆、帯揚によって、引き立つ色合いが変わってくると思いますので、コーディネートが楽しみですね!!

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

初めての袷長着

作品名 袷 小紋
制作者 S.H さん

受講生徒コメント

教室にてひとめぼれして購入した染め小紋の反物から、初めて袷を縫いました。落ち着いた地色ながら、細い縞は色とりどりで縫っていても楽しい柄です。縞は時に縫う時のものさしにもなりましたが、注意を怠り、縫い目が曲がると目立つので、そこが苦労しました。また手にすると柔らかでも、目がしっかりと詰まっているので、針が思い通りに進まず、木綿の時とは違った感触に驚きました。どんな帯を合わせようか、どこに着て出掛けようか、楽しみな一枚となりました。
やまもとコメント

木綿や紬は合わせて縫った時でも、布同士がくっつくような感じがありますが、柔らかい布はスルっとすべる感じがあったかもしれません。山本流の運針をマスターすれば、まっすぐばっちり縫えるようになりますよ!いつもお着物で通っていただいているHさん。いつもHさんならではのコーディネートを楽しく拝見させていただいております。この袷はどんなコーディネートでお召しいただけるのか、いまからワクワクしております。

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

一つ紋入りピンク無地

作品名 袷 一つ紋
制作者 E.M さん

受講生徒コメント

今年91歳の義母が「おばあちゃんもう着ないから、エリちゃん好きにして!」と持ってきた何点かの着物の中にあったのが、我が家の紋が入った地のしっかりしたこの着物でした。

これなら直せば出番が何回もありそう!と、早速取り掛かりました。柔らかものなのにしっかりとした地で、針通りが大変でした。もう何点も仕上げているのにいまだに部分名称が覚えられず、先生に次の作業を指示されてもパッと反応できず、もたもたしている自分に呆れてしまいます。自らサクサク縫えるようになるにはどのくらいかかるやら…

 

やまもとコメント

山本の仕立て教室は、覚えなくてもいいよと教えています。皆さんエーッとびっくりされますが、覚えなくてはと思うと、楽しくなくなる時もありますので、まずは自分の手で作り上げる楽しみや感動を味わっていただけたらと思います。

それを大事にしていますので、教室では運針ができれば、振袖でも帯でも完成まで導きながら作り上げる喜びを味わっていただけます。

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -

ぼかし小紋 袷

作品名 小紋 袷
制作者 K.T さん

受講生徒コメント

一昨年のコレド室町の展示会で買い求めました。私としては、今までにない色合いで、地味なような一瞬夕焼けのような華やかさを感じることもある反物でした。

古希になり、落ち着いた色の着物に、帯、帯揚げなどで上手に変化をつけられて、粋に着こなせたりしたらすごい!などと、目標は高く持ちつつ縫いました。今まで紬が多かったので、又違った配慮が必要だということも学ばせていただきました。


やまもとコメント

紬と柔らか物とでは、縫い合わせる時に違った配慮が必要と感じていただけたかと思います。袷を縫う時は、表の生地が紬か柔らかものかで裏を縫う時の寸法も違ってくるのです。熱や湿気を加えることで、生地によってどれくらい伸縮するかを把握することが重要です。表と裏のつり合いによって、マチ針の打ち方も変えているのですよ。

生徒の作品集  小紋 無地 | permalink | comments(0) | - | - | -