名古屋帯、そしてリバーシブル帯を1本の帯から
作品名 |
名古屋帯、そしてリバーシブル帯を1本の帯から |
制作者 | 平野 咲子 さん |
受講生徒コメント
リサイクル店で見つけ、雰囲気に一目惚れしたリバーシブルの袋帯。ハギが入った長尺だったのですが、先生に相談して元の長さに戻せば良いかな…と簡単に考えて購入。教室に持参して見てもらいました。すると、先生から思いもよらないアイデアをいただき、名古屋帯と袋帯の2本、それも袋帯に至ってはリバーシブルという、3通りの使える帯に作り替えることになったのです。1巻き目の部分も素敵で、隠れてしまうのは何だかもったいないという私のぼんやりとした思いを、「お太鼓はこれだけの長さが必要だから、ここからここまで、間はハギを入れて、タレはここまで柄が出せますよ」など誠に複雑で壮大な設計図を先生が作成してくださいました。はじめ繋ぎ合わせたときは、縫い込みが少な過ぎ、部分的にほつれてしまうというハプニングもありましたが、その失敗も糧にしながら2本の帯ができあがりました。先生のお力なしでは不可能な作品です。長い帯地を裁断するのは本来ならばためらわれるところですが、先生の豊富な経験、知識、センスで素晴らしい帯にしていただき達成感でいっぱいです。
やまもとコメント
着用する際、引っぱって力がかかったり、スレて痛んだりすることの多い帯は、ハギ合わせるにも様々な技法が必要となります。縫い代の量や布の特性を見極めて、ミシンで縫う部分、手縫いでもぐし縫いや返し針、接着芯をはる部分と縫いをかえていきました。2本目に入ると「前回はこうだったので、ここは返し針がいいですよね。」「ここは接着芯がいいですね。」とご自分で判断できるようになり、頼もしく感じました。苦労して仕上げた2本の帯を様々な場面で楽しんでください!!