映画賞

やまもと工藝 きるものがたり 

山本秀司(和裁士:袈裟、茶入・茶碗袋、和装、仕立師)が主宰する和裁教室の物語。やまもと工藝の徒然
沖縄染織いざなふの風【同時開催】着物お見立て相談会 10月21~23日 会場:やまもと工藝
きもの座学:9月23日 長襦袢の着心地/ 24日 仕立て目利き処/ 25日羽織り奥深き難しき 連日9:30~11:00
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小紋など柄合わせ

作品名はんなり小紋
制作者M.K さん









コメント
これだけ大きく飛んでいる飛び柄小紋を
すべて配置よく組み立てるのは大変です
後ろが写っていませんが、脇、背ともに
うまく配置することが出来ました。

柄のポイントは、まず上衽、
それに合う前身ごろを決めながら、
胸にポイントが来るかも見ます。
こない場合は必ず、
共衿にポイントを持たせます

そこから背、同時に両脇の柄を見ます

 よく右側の脇の柄をないがしろにする事を聞きますが
 着た時は上前衽と隣り合わせになるのですから
 これを決めておくと、さすが”となります

最後にお袖の柄が見ごろと合うか見ます

これらを1万以上の組み合わせの中から選び出します

センスが問われるわけですね

コツは 
1万以上の組み合わせをやってのけるのではなく
無駄なことはバサバサ切り捨ててピラミッドの頂点を探るわけです 

                     コメントご参照ください 
山本流 技・知恵・仕様 | permalink | comments(6) | - | - | -

工房の仕事風景

先日、小紋だとかの柄合わせについてどうするか?
 コツは
 1万以上の組み合わせの中から
 無駄なことをバサバサ切り捨てて
 ピラミッドの頂点を探ると話しましたが、
 山本流の具体例を1つ。
 簡単に説明しますし
 いろいろな要素の中の一部分なので
 どう思われるかですが、良い例があったので
 

家庭画報9月号 P56 原田美枝子さん着 格子柄‐結城紬


どう創られているのかよく見ます
例えば手織りなのか、機械織りなのか、これ大事
どちらが織り始めかも分ります 
本当は分かっちゃいけないんだけどね !
先日、ある織手に…でしょ〜って言ったら
え〜そんなん分っちゃうんですか!?
やべぇ〜!だって
織っている時の心理が表れちゃうのね
そう
やべぇ〜のは好くないのです。が、

仕方がないので、その13mに現れるクセを把握するのです。
そーしてそれを利用します。 




格子を合わせる柄合わせにしましょう。
闇雲にやっては その内、面倒くさくなるのが関の山
見極めた「つもり”」までしか到達しません。
     
   大変ですが、格子の間隔を細かく図って記録にします
   そういう事をコツコツとやると、
   その反物の奥深いところまで
   感じる事が出来るようになります

 今までンンン枚やったかな〜
 面白いですよ〜
 名がある高い物でも、これはXXだな〜とか
 高くなくたってイイ物は、……欲しくなっちゃうし”笑
 あくまでもカンですよ。    
    
狭い間隔が織り始め、広いのが織り終盤といったところ
ここで日が変わったなとかもよく見ると分る
僕の想像ですけどね
色焼けなどもないかしっかり確認 
こういう色は、直ぐ焼けてしまいますから



メモの数字は基準にしたものとの差、何分。 
かなり違うもんなのが分る
そうしながらパーツ取りを考え、
繋がるところのピッチを
合わせていくと、ビタッと無理なく合うのです

 面倒くさからず、やるのがコツ、
 気付くまで熟練すれば、結果この方が早いですよ
 悩むと思いますが
 試す価値はあると思います。
 新しい世界が見えますよ。 


 反物の織り初めと終わりとの、時間の開きは
 少ない人から、果てしない人まで様々ですが
  (早い方が、良い織になる確率は高い)
 着物になるためにパズルのように切られた布々は
 織り始めと終わりが隣り合わせになって
 一枚の布になる事もあり得るのです。。
   (ダメな場合はしませんが)

 ですから糸の選択、染め、織り、に至るまで13mを同じ顔付きに、
 「どこまで持って行けるかも」
 作り手の方には重要なポイントになるわけですね
 いい衣に仕立て上がったところまで想定していただけると、嬉しいですね  



この結城、本当に美しい1級品、刷り込みだと思うけど
              (違ったらごめんなさい)
 こんなモダンな結城が創れる様になってきたんですね
 よこ絣だけではなくて
 升の両はじに、縦に絣を入れることによって
 角を引き立たせている。すばらしい。
 大変な手間を掛けてる
 前からあったかな?
 良い手法だーにくい見せ方だな〜と思った。。。のでパチリ!
 

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背縫い 山本仕様について

作品名長襦袢(からし・月にうさぎ)
制作者K.T さん









生徒コメント
秋向きの色柄で作ってみました。
生地が粗かったので、
背伏せを下まで付ける方法を教えていただきました。

ちょっとコメント
背伏せを付けた上に居敷き当てを付けたのです。
 生地が良くなかったので…当然のごとく!なのです。
 最近重複した質問と相談事で、
 山本さんは背縫いをどう処理されているんですか?と聞かれました。

  返事にう〜ん困る
  たいがい〇〇仕立屋はコレ、@@呉服店はコレと技法を決めて
  仕立てておられますが
  実は山本は決めつけた技法で縛らないからです。

 ではどーするの?何の基準で縫製仕様を決めるのかと言うと、
 それは、それぞれの生地に合わせるのです。・・・エッ答え簡単すぎ?笑

 すべての生地が良い生地と言うわけではなく
 どーしても気に入っていて衣にしたい着物にしたいって生地
 皆さんあるでしょ!
 一つの技法に「生地」を合わせるのではなく
 生地が着物としての着用に耐えるように、
 様々の技法や使用を駆使して、メリハリをつける手法を施します

  一定のルールはありまして打ち合わせもします。
  長襦袢でも背伏せは必ず付けます
  ズラ伏せという技法はした事ありません
   (この縫い方は一度の着用で、へばれて終わる事あり) 
   (背伏せとは表生地と同時に縫いつけ背を補強する布で強度が肝心)
  それと生地がへばれる所は
  オニの様な細かい本返し縫い
    (押さえると言う方が正しい)
  非常に時間のかかる手間しごとですが、こんなのがルール!

  他にはないでしょう。今の和裁手法とかけ離れてますから
  まず背がへばれると言う事はありません
  エキスパンダーの様に引っ張れば別ですが…笑

  洗い張り(解き)しにくいと思われる人も居ましょーが
  そういう人は棚に置く(笑)
  着る人に沿った、生地を傷めないための技法なのですから

背がどうこうなったと言う話はありませんが
(今のところ…)
  なってしまったので、どうにかしてくれ
  と言う直しは多々ありますので、上の要領で直しています。

今のところ究極に仕立てたのが、芭蕉布の織縫い というやつですね。

 誂えると言うのは寸法だけでなく
 生地に対しても合わせられるのが理想ですね
 こういう思考を是非参考にしてもらえたら嬉しいです。

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ハギ入り訪問着(緑地 小花・草木全体柄)

作品名ハギ入り訪問着(緑地 小花・草木全体柄)
制作者K.T さん







 

コメント
母の着物の仕立て直し。
洗張、色掛、胴の足し布染等、その都度時間がかかり、 
一年半がかりで仕上げました。

この着物は母も重宝していたらしく、
いろいろ痛みもありましたが、私も気に入っていたので、
無事再生させて頂き、うれしく思っています。。


ちょっとコメント
身丈が足りなかったので、ハギ布を途中に入れました。
長着の真ん中にハサミを入れるのは、何度やっても難儀ですね。
訪問着でしたのでまだ判断付けやすいです。 
(柄やパーツの場所が移動する事を考えなくて良いため) 
この作業で、羽織やコートに
普通になる可能性はゼロになります。 
再生させるのにも、衣の成り行きをどうしたいのかよく考える事が重要です。

長着の丈は、その人に安全に合わす条件で最大約5寸まで出ます(2箇所にて)
それ以上になるに従いおはしょりから、接ぎ部が出るリスクも大きくなります
写真の接ぎ布巾は3寸5分ぐらいです。
接ぎ布は同色に染めてあり、ちなみに染め代は¥4,000です     

見頃は神経質にハサミを入れる事になります。
衽部分の接ぎが別布にて出る心配ごとは山本流にはありません。
写真ではハギ布は見えないですが衽にも接ぎ部があります。

横浜そごうビルにて、2007年にこの着物が、飾られたとき和裁の分かる紳士が、
どうしてこれが出来るのだと私に言い詰め寄って来られた経験があります。
丁寧に説明し私の経歴も知っていただき、技法を説明し感動していただけました。
衽の接ぎ布がないし教室の生徒がこんなもの創れるはずがない!嘘だ!と。)

大事なんだけど身丈が足りなくて着られない着物など、一考されてはいかがですか
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ビロードコート/裁ちのセンス

作品名道行コート(濃い紫色、うさぎ柄)
制作者エフ さん







コメント
内覧会で反物を見た時、ひと目で色柄共に気に入ってしまいました。
えんじの袷に合う物をと思っていましたが、他の色にも合わせやすくかわいらしいうさぎ柄ですが濃い落ち着いた色なので長く着ることができると思います。
先生に裁っていただきましたが、柄合わせで少々悩ませてしまったようです。
縫いの方も厚手の布で細かい針目で縫うことや
コテを当てる時ひかりやすいので気を使うことなど苦労しましたが、
ご指導いただき、とっておきの一枚に仕上がりました。
ありがとうございました。

ちょっとコメント
輪奈ビロードになっていて、柄の部分が切ビロード
無地ですが光の反射で柄が浮立つ素敵な生地!
ですから少しでも柄にコテが当たると
ビロードがつぶれてしまうとても難しい生地
しかも道行コートですから
素人さんにはちょっと無理

でも大丈夫!
Fさんは、教室生徒の中で1番きれいに縫うかた(負けとるぞ!スタッフ)
すべて手縫いですよ 道行の角も キレイでしょ
あ〜〜!手伝って欲しい。Fさんの手も借りたい工房なのであります。

柄で悩んだのは、色々な柄行きを説明をし一旦決めたのに
立襟を合わせたいとご要望急きょ変更!

立襟の輪にハサミを入れ縫い目を付けて
なんちゃって柄合わせに
よく見るとウサギになってないでしょ
違う大きさので!思い切ってフットワーク軽く合わせます   
でも大変なんですこれが。。。。やれるという決断をするのが

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[季刊きもの] 第172号 芭蕉布の織り縫い



[季刊きもの]春 第172号 好評発売中!
         (株)繊研新聞社より発売されております

P78.P79 和裁技術講座 芭蕉布を縫う にて

「うちくい展〜オトコゴノミ」にて展示しておりました
山本オリジナルの「織り縫い」について掲載されています。

 承諾を頂けたのでここに出しますね。
 つながりが読みづらいですが
 ぜひ買っていただけたらと・・・・




















このとき使った居敷当て、裏衿、背伏布は
経て緯、手績みの苧麻で地機織されたものを使いました。
これ以上のは
もうできませン

 数年前に喜如嘉(平敏子)さんのでこれをやりましょうと
 呉服屋さんに提案したことがあったのですが、
 「じゃぁ韓国(中国)の苧麻を用意するからそれでやろう」と言われ
 意味が伝わらなかったようで、エライがっかりした事があり

 今回の実現は嬉しかったですね。ありがと小田ちゅうちゃん
                    
 来年の「うちくい展〜オトコゴノミ」は
 芭蕉布の特設コーナーができる予定です。この織縫い仕立て付きかも
 おたのしみに”

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